つねにふりだし【 起立性調節障害と不登校 】

起立性調節障害から不登校になった娘との日常

不登校の子供と家族に周りの人ができること

不登校児の母親を責めても自信を奪ってしまうだけ

 

子供が不登校になってしまうだなんて、子供を甘やかしすぎなだよ。

 

子供を追い詰めたんじゃないの?子供の気持ちもわかってあげなきゃ。

 

離婚して片親だから仕方ないよね…

 

以前、私は周りにいる不登校の子供の家庭事情を、こんな風に勝手に想像して決めつけていました。我が子が不登校になった今、大変恥ずかしいことだったと反省しています。

 

自分が不登校児の親になってはじめて、そのことを誰よりも痛感しているのは母親なのだと知りました。

 

誰に言われるまでもなく、母親は自分で自分を責めています。子供が学校へ行けないことは、他の子供よりも違っている行動です。ショックを受けない親がいるでしょうか?それだけで好奇の目に晒されてしまいます。それで傷つかない親がいるでしょうか?

 

いませんよね。誰かのせいと責めたところで、いいことは何もないのです。

 

 

 不登校の子供に働きかける時には親にも相談や報告をしてほしい

 

 

子供が学校という社会に疲れてしまった時、代わりに窓口になるのは、おおむね母親だと思います。また、子供が反抗期の場合、親とは別に相談役になれる人がいると心強いですね。

 

もし、あなたが習い事の先生だったり、祖父母の立場であった時、不登校の子供から相談を受ける場合があるかもしれません。

 

そうした時には、どういった働きかけをしようとしているか、事前に親にも伝えてくれると助かります。また、どんなサポートをどの程度必要としているか、聞いてみてください。親は担任の先生やカウンセラーなど、サポートをしてくれている人々と繋がっています。そうした、いわばチームで働きかける方針を共有している場合があるからです。

 

こんなことをお願いするのも、私自身、それで困り続けているからです。

 

娘の場合、私の実家が80m先にあったため、幼い頃から保育所や学校から祖父母宅へ帰宅することが多くありました。 その実家には私の姉や弟も同居しており、快く面倒を見てくれ、娘も楽しそうにしていました。

 

そのことについては私も感謝していますし、娘も相談相手がいて心強かったでしょう。ところが、学校へ行けなくなり、自宅で過ごす時間が増えてしまうと、私が仕事で家を開けている間に祖母宅で過ごす時間が増え、そのうち自宅に帰ることを嫌がるようになったのです。

 

じつは、実家では娘のためにと大画面のテレビゲームスペースを準備したり、夜中でも不安になったら相談しに来たらいいよ、電話しておいで、と言ってくれていたようなのです。ところが、娘と実家のそうしたやり取りを、私は知らなかったのです。

 

ある日、気がつくと夜中に娘がいなくなっていたり、昼間にも黙って外出することが多くなりました。心配して聞いてみると、実家に行っているとその時、初めて知ったのです。

 

報告や相談をしてほしいというこちらの意見と、実家にいるのだから何も心配することはないのでは?という実家との考えの違いから、すれ違いが起こり、結果私の精神が不安定になり、娘は余計に家に帰りたがらない、といった悪循環にはまってしまいました。

 

 遠回りしながらでも、向き合って初めて親として成長できる

 

そこで、意見をすり合わせるため、話し合いの場を持ちました。

 

実家の意見としては、娘の気持ちに寄り添った行動をしているつもりだし、その効果もあり、少しずつ元気になっている。とのことでした。確かにそのとうりかもしれません。実際、娘は自宅にいる時よりも実家にいる時の方が元気に見えますし、相談も私よりは叔父や叔母にしていることの方が多いようです。

 

ただ、親子も初めから完璧な親子関係なわけではありません。お互いに失敗しながら、成長しながら、信頼関係は築けるものだと私は思っています。はたから見れば、頼りのない親でも、間違ったことをしている親だったとしても、親が親として成長できなければ、不登校という現実を親子で受け止めることはできないのです。

 

不登校は親子関係の歪みが起こした現象だったのだとすれば、時間がかかっても、遠回りしてでも、今、親として、子としてそれぞれに成長できなければ、いつまでたっても関係は改善されないのでは?と思っています。

 

人間ってそんなにすぐには変われませんよね。でも、自覚することで、何かしら変化があるかもしれませんし、気長にいきたいと思います。

 

 

 

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