つねにふりだし【 起立性調節障害と不登校 】

起立性調節障害から不登校になった娘との日常

続ける勇気 やめる勇気

年齢は大人、精神は子供、その名もsabi-seijiです。

 

不登校になると失われるもの

・体力

・話す相手

・生活の変化

・学び

いろいろとありますが、そのどれもがかなり少なくなってしまいます。

 

不登校の子供は、ただでさえ気力・体力が少なくなっています。すべてを頑張ることに疲れてしまい、学校へ向かう元気が出ないのです。ですので、どれかを選ぶ、もしくは縮小するなどの工夫をしながら、省エネ生活に切り換えることになります。

 

娘の体力の維持と学校以外の同学年とのふれあいの場を求めて半年…たどり着いたのがABCクッキングと剣道教室への入団でした。

 

 

sabi-seiji.hatenablog.com

 

 

どちらも地元から少し離れたところにあったので、先生や同級生と出会うこともありません。

 

それから約1年が経過し、現在は…

 

どちらにも通っていません!

 

剣道に行く時間になると体が動かなくなり、気分が悪くなる…

 

ということが続いたので、長期の休みをお願いし、3数ヶ月が経ちました。

 

先生の計らいで、休団扱いにしてもらい、その間の会費はストップしてもらっているのですが、保護者は鍵当番があります。本人は練習を休んでいる間も鍵当番だけは引き受けていました。

 

中学3年生は、12月には卒団。

 

いつまでも宙ぶらりんでは私もしんどい。あと1ヶ月、休団のまま卒団を迎えるか、今、退団の決意を固めるか、本人に確認をしてみました。

 

娘の選択と自分のエゴ

 

・小さい頃から剣道をしている同級生の子と自分のレベルが違いすぎる

 

・体力的についていけない

 

との理由から、娘の出した結論は退団。

 

自分で決めることができた娘をほめてあげるべき!でも…

 

入団するまでにした交渉やかかった手間は?

 

新たに購入した防具やネームにかかったお金は?

 

毎回送り迎えするために時間をやりくりした私の苦労は?

 

 

私の努力をないがしろにされた思いがして、素直に笑顔で受け止められません。

 

私の心は狭く自己中です。

 

今の私を形作っているものは他人の評価

 

私は習いごとを途中で辞めたことはありません。小学校からはじめた習字もお琴も、高校を卒業し、通うことができなくなるまで続けました。

 

なぜ?と言われれば、正直なところ、やめる理由も勇気もなかったから、波風立てるくらいならとガマンしていただけです。

 

先生や他の保護者さんに迷惑かける…

 

せっかく一生懸命教えてくれているのに…

 

やっぱり娘は他の子と同じように続けられなかった…

 

常に自分と他の人、わが子と他の子供を比べてしまうのです。

 

私は、常に他人の評価が気になるのです。

 

実際のところは?

 

娘と一緒に剣道の先生のところへ退団のご報告をするため、練習場へ向かいました。

 

「何て言ったらいいんだろう?怒られるかな。怖い…」

 

と娘は悩んでいました。

 

練習での先生は、とても厳しい方です。話し方はつっけんどんで、笑っているところをあまり見たことがありません。

 

向かう途中、車の中でも、出てくる言葉はネガティブな言葉ばかりです。きっと剣道を途中で辞めることを先生に咎められると思ったのでしょう。

 

「先生はきっとそんなことで怒ったりしないよ。(たぶん)」

 

となだめ、なるべくは自分の言葉で伝えるよう、困ったらサポートするから。と背中を押しました。

 

娘は言葉に詰まりながらも、きちんと自分で先生に伝えることができました。

 

先生は、

 

「わかった。悩んで自分で決めたんだな。きちんと自分で伝えに来てくれたことが、先生はとても嬉しい。高校受験頑張れよ。」

 

と今までに見たことがない笑顔で、優しく言ってくれました。

 

 

まとめ 心配や不安は取り越し苦労

 

続ける勇気は素晴らしいものですが、場合によっては、やめることの方が良い場合もあります。でも何だか後ろめたくて、言い出すには勇気が必要です。

 

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なぜなら、途中でやめる人が少数となると、人と違う行動をすることになるからです。

 

しかし、常に人と同じ行動はできません。なぜなら、自分と人とは状況も環境も違うから。

 

やめることで新しいことにチャレンジできることもある。

 

相手の反応を勝手に想像し、心配するのは取り越し苦労というものです。まずは勇気を持って伝えることが大切なのだと、剣道の先生は最後に教えてくれたように思います。

 

先生、短い間でしたが、ありがとうございました。

 

ホントは先生…

 

優しい先生だったんですね^^

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