つねにふりだし【 起立性調節障害と不登校 】

起立性調節障害から不登校になった娘との日常

不登校の子どもと保護者に「思いやり」を

ここ何年か「年末の大掃除で疲れない」を心がけて自分に言い訳しているsabi-seijiです。

 

さて、今回は長女ワシャ子の同級生のお話です。小さな頃から男の子と遊んで育ったワシャ子ですが、数ヶ月前から幼なじみのうちの1人であるS君がワシャ子同様、起立性調節障害(OD)と診断され、学校へ通うことができなくなりました。

 

 

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ワシャ子が動けなくなった時、そのお母さん(Aさん)は大変心配してくれ、気にかけてくれていました。

 

私もS君のことが気になりますので、Aさんと出会った時に様子を聞いてみることがあります。

 

Aさんは先日、それまで通院していた遠方の病院に、転院したいと申し出たそうです。ODを持つ子の多くは車酔いが激しく、長時間体を起こしていなくてはいけない、車での長距離移動はツラいのです。

 

紹介先の小児科で大変ショックを受け、落ち込んだとのことを打ち明けてくれました。開口一番、ドクターにこう言われたそうです。

 

起立性調節障害(OD)は気の持ちようだ。学校へ通えないなら、中学校卒業して働きなさい。」

 

なに???

そりゃビックリだ!!!

少しづつ知名度も上がりメディアでも取り上げられ、子どもの心身への理解を深めようとしている人ならば知っていることの多いODを???

 

 

毎日、毎日、学校へ行けない自分を責め、苦しんでいる子供を前にして?

 

気のせい…

 

せめてドクターの口から出た言葉が

 

「体がしんどい中、よく通院してきたね。」

 

と配慮が感じられる言葉だったなら、動かない体を無理やり起こして海を渡り(病院は島外)時間をかけて通院した苦労も報われ、親子とも気持ちが楽になっただろうに…

 

と残念に思いました。

 

「小児科医と言っても、残念ながらODに対して知識や理解がある医師ばかりではないのが現状です。」

 

ワシャ子を診断してくれた小児科医の先生が教えてくれました。

 

そして、おおむね若い世代の小児科医の間では理解があるが、年配で固定概念が強い人ほど難しいとも。

 

はい。何を隠そう、わたしとワシャ子も発達支援センターの相談員である元小児科の先生に「ODは病気ではない。障害なので気の持ちよう」と言われ、同じように落ち込んだ経験があるのです。

 

案の定、S君は

 

「病院なんかもう二度と行くもんか。」

 

となったのだそう。

 

この心ない一言のおかげで、S君の病院やカウンセラーに対してのハードルが一気に上がってしまったことは、残念なことに加えて心配でなりません。そもそも思春期の男の子は、話すことを嫌います。大人と交流することを諦めないでくれたらいいな、と思います。

 

 不登校の子どもたちは、そうした言葉のニュアンスに対してとても敏感です。そうした子どもや親と関わる病院の先生やカウンセラー、学校の先生といった大人たちが心にとめておくべきことは、相手への「思いやり」のある言葉でしょう。

 

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「配慮」というと特別で堅苦しいイメージですが、「思いやり」はもっと気軽で、不登校の子どもだけでなく、いつ、どの子に対してもあっていいものだと思います。

 

今は顔色も悪く、笑う元気がないS君ですが、焦らず、楽しみを見つけて穏やかなお正月が迎えられることを願っています。

 

 

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