つねにふりだし【 起立性調節障害と不登校 】

起立性調節障害から不登校になった娘との日常

島の新聞配達についての考察

朝が早かったため朝から眠たいsabi-seijiです。

 

義母が一昨日から熱中症で体調が悪いため、義母の仕事である新聞配達業務をお手伝いすることになりました。

 

朝の新聞配達については、私も近所の20部ほどを担当しています。が、それ以外の業務は義母がひとりで作業していたため、その部分をフォローすることになりました。

 

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島の小さな新聞配達所の事情ですので、タワマンへの配達やら、ひとりの担当部数が数百軒だとかいった都会の配達所とは規模も事情も違います。「これから新聞配達のアルバイトをしたい!」という人の参考には、残念ながらなりません。

 

 

1. 新聞受け取り

 

島の新聞は「船」で運ばれてきます。

 

毎朝3時50分、港へ新聞を受け取りに行きます。その名も「新聞船」と呼ばれる専用の船が運んでくるのですが、この船を操る歴代の船長さん、只者ではありません。

 

他の船が軒並み「欠航」を決めるような台風の暴風雨の中でも、何も見えない真っ白な濃霧の中でも、休むことなく新聞を運んできます。

 

どんな状況下でも運航しているため、『台風で定期船が欠航している中(定期船が欠航すると島から出られない)産気づいた妊婦さんが、船長さんに頼み込んで病院のある隣の島まで乗せてもらった。』なんていう逸話もあるくらい。

 

2. 折り込み

 

新聞配達業者のあいだでは「折込み」とか「折込み作業」とか呼ばれる作業で、前日にひとつにまとめていた広告を、朝届いた新聞に挟みこむ業務です。

 

配達員さんが自分の配達区域の「折込み」をして、各々出発するスタイルのところもありますが、島の新聞は部数が少なく、作業場所が狭いことから、そこそこの配達所の責任者(義母もしくは家族)が「折込み」をしています。

 

後の作業がつかえているため、全部で250部くらい(都会のひとり分)の「折込み」をひとりで黙々とこなします。

 

朝早くて眉毛も書いてないから、能面フェイス無言

 

3. 配送業務

 

島には集落が点在し、島のおよそ1/4の区域をひとりの配達員さんが担当しています。

 

折り込みが終わった新聞を地区別に整え、それぞれの配達員さんのところまで車で持っていく業務が「配送」です。

 

受け渡しは、集会所などの軒下をお借りすることが多いのですが、暗闇の中、車のヘッドライトに突然現れる配達員さんの姿にビビりながらも…笑顔であいさつ!

 

4. 配達業務

 

自分の配達区域をバイクや自転車で配達します。数日間は義母の配達分も請け負うため、スマホに入れた配達ルートを頼りに配達。

 

島の配達ルールはじつに独特です。

 

ある家のポストはガードレールに(勝手に)くくりつけられていますし、ある家にはポストがなく、セルフで窓を開けて家の中へIN。防犯なんて関係ありません。

 

前ぶれなくポストが移動していることもあります。そんな時は、玄関周りをガサガサと物色することになるのですが、島ではへっちゃらです。

 

都会ではダメですよ。完全に不審人物です。

 

ある時は犬に追いかけられ、ある時はポストの上に鎮座まします蛇やムカデ様に敬意を払いながら、晴れの日も雨の日も配達は続きます。あと、以外におっかないのが雷さま

 

5. 午後の作業の準備

 

あたりが明るくなってきた頃、配達は終了します。ゴミを片付け、午後に控える「広告折込」の下準備をします。

 

新聞に入っている広告には、前もって届き、折込み日が指定されているものと、当日届くものがあります。次の日の朝刊に折込み指定の広告を、忘れないように作業台の上に並べて朝の部は終了。

 

6. 広告折込

 

島の新聞には時間の都合上、夕刊はありません。午後からは次の日の朝刊にむけて「折込み」の準備をします。午後4時、当日配送分の広告が船でやってきます。これを港でGETし、朝準備しておいた広告と一緒に一列に並べ、一枚づつ順に取っていきます。

 

この季節、エアコンなしの作業場の室温はかなりのヤバさです。扇風機はありますが、熱風しか来ません。

 

義母はこれで熱中症になったんじゃないかな?

 

作業員泣かせのペラペラ広告紙と格闘しながら、汗が落ちないように気をつけ、1時間ほど暑さと格闘し、その日の作業は終了です。

 

まとめ 島の配達員はいつも募集中。即採用!

 

島は高齢者が多いため新聞の需要はあるのですが、人口減少が激しいため、新聞部数も減少傾向です。おかげで一軒一軒の間隔があいてしまい、程よくバイクライドを楽しめるようにはなったのは良いのですが、事業の先行きは明るくありません。

 

新聞の購読者は高齢者が多いのですが、配っているのも高齢者です。どの配達所も配達員不足が悩みの種。

 

最近では、違う配達所の新聞を、掛け持ちで配っている配達員もいます。数種類の新聞を配り分ける手間は必要ですが、毎日、同じルートを移動するのですから、部数は多い方が効率よく働けます。

 

というのも、新聞配達員のお給料は、一軒いくらの歩合制。しかも一軒につき、一ヶ月300円程度。近い将来、島に数カ所ある配達所は統合するだろうと思います。

 

どうです?働いてみたくなった人、手をあげて。今ならもれなく即採用!

 

 

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