つねにふりだし【 起立性調節障害と不登校 】

起立性調節障害から不登校になった娘との日常

あこがれの田舎暮らしを考えている人へ ネイティブ田舎人からの問題提起

こんにちはsabi-seijiです。

 

情報番組で「あこがれの田舎暮らし」といった内容を扱っていたので「田舎の人づきあいの距離感」について田舎人が考えてみました。

 

 ネイティブ田舎人

 

私は生まれも育ちも島という、生粋の田舎人です。専門学校へ通うため、1年間は島を離れましたが、結婚相手も島の人、2車線以上の道路と矢印信号が怖いという田舎者っぷりです。

 

島のスペックを申し上げますと、人口約3000人、信号はなく、おじいちゃんおばあちゃんの電動シニアカーが、駅伝選手の先導をするが如く、ゆ〜っくりと自動車を引き連れて走行する光景が日常的に見られる地域です。

 

島の人づきあいの距離感は、ネイティブ田舎人の私でも近!と思うほど近く、帰宅途中に、おばちゃんが畑で収穫した野菜をそのまま(袋とかはないですよ)手渡してくれるのは普通のこと。

 

結婚した先の家では、裏の道への近道として、家のリビングの軒下を隣の住人が通り抜けていくため、毎日リアルに「ガラス越しにこんにちは」です。

 

あんまり恐れないでください。これはあくまで、我が家の例です。

 

しかし、マンションの隣の人と顔を合わせることがない、といった世界の方からすれば、シャアハウスかな?くらいのプライバシー感と想像して頂いて、間違いないかと思います。

 

そういった意味では、コミュ障な私には住みやすい土地ではありません。しかし逆に、こちらの意思に関係なく、どんどんと向こうからやってくるため、コミュ障な私でも最低限のコミュニケーションスキルを身につけることができた場所、とも言えます。

 

 ネイティブ田舎人でも悩む問題

 

突然ですが、野菜や果物の収穫時期は決まっています。同じ地域であれば、なおのことです。となると、キュウリができ始めると、島中にキュウリが出回ります。貯蔵できる根菜類は良いのですが、キュウリやナスはそのままでは貯蔵できません。

 

おばちゃんたちは、自分のところでとれた野菜を近所に配ってくれるのです。手元にその野菜がない時には、とてもありがたいのですが、それが5本10本と重なってくると、頂いた方も「どうしよう…」となってくるわけです。

 

「ぬか漬けにでも」という料理上手な奥様ならばいざ知らず、「調理といえば炒め物でしょ!」程度の腕しかない私では、手に負えません。

 

はてさて、この次にやってくるキュウリを断るか否か…。関係性を壊さないために無駄になること承知で受け取るか「たくさん頂いたので…」と言葉を濁しつつお断りするか…

 

贅沢な悩みだとお思いかもしれませんが、田舎暮らしには結構切実な問題なのです。しかもネイティブの私でも悩むのですから、移住してきた人はさらに悩んでいるのでは?と密かに思っています。

 

 善意は断りにくい

 

家族や友達、恋人間でもそうですが、距離感にバランスが取れている時には、お互いの存在がプラスに働きます。しかし、状況や人間の心とは常に動いているものです。

 

時にはバランスが崩れてしまうこともありますし、いったん崩れてしまうと、近ければ近いほど、その関係性は重く感じられます。

 

なぜそんなに断ることがツラいのか?理由は、その行為が善意からくるものだからです。かといって、野菜を粗末にするのも心が痛い。

 

しかも、「やんわり」が伝わる感度が人によって違うので、「察してください〜」と心の中で叫びながらも、押し切られる場合が多々あります。田舎のおばちゃんのセールストークは、さながら敏腕セールスマン。若輩者は大人しく頂いてしまうのです。

 

 近しい存在ほど難しい

 

これが年に数回あるかないか、程度のお付き合いなら、お断りしても「ま、いっか」ですが、先ほどご紹介した通り、田舎の距離感はとても近い!

 

そして、キュウリがイチジクになり、ミカンになりワカメになるのです。頻度が高い!

 

さてこの問題、みなさんならどう解決しますか?

 

まずは移住して考えてみましょう!

 

 

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