つねにふりだし【 起立性調節障害と不登校 】

起立性調節障害から不登校になった娘との日常

病的に起きられない -起立性調節障害-

 

「なんかしんどいから学校…行きたくないんだけど…」夏休み明けの登校日、中学校に通う娘が言いました。

 

そりゃそうだ…前日の夜、ほぼ徹夜で宿題の追い込みをしていたのですから。「え?昨日まで元気に部活に行ってたのに、なに言ってんの?宿題が終わってなくて行きたくないのは当たり前だけど、せめて終わった分だけでも提出してこい!」と怒って家を追い出しました。小学校の時から宿題忘れの常習犯だった娘には、時々こんなことがあったからです。

 

次の朝、いつも迎えにきてくれる友達を玄関に待たせ、の〜んび〜り動く娘にこれまた腹が立ち「人を待たせて自分はゆっくり動くとは何事か!」と説教し、ふてくされながらも友達と喋りながら登校する娘の姿をヤレヤレと見送ったのです。

 

それから娘は頭が痛い、お腹が痛いと言い始め、ついには

 

朝、声をかけても起きず…

布団をはいでも起きず…

体を揺すっても起きず…

でっかい声で呼んでも起きず…

足をつねっても起きず…

耳を引っ張っても起きず…

大音量のロックをかけても起きず…

手を引っ張って無理やり起こし、座椅子に座らせても起きず…

顔に水をピッピと垂らしても起きず…

 

それはもう、病的という言葉がぴったりなくらい、朝起きることができなくなりました。当然学校は毎日のように遅刻し、朝の7時から1時間おきに起こしても、起き上がるのは11時という日もざらでした。

 

ほぼ1ヶ月、毎朝学校の先生に遅刻や欠席の報告をしては「すみません」と頭を下げる日々が続き

 

「なにがツライって私もツライ!毎朝毎朝、時間をかけて子供を起こし、なんで私が先生に謝らないといけないんだ〜!いい加減にしてくれ〜!」と爆発すること数回。気がつけば娘は不登校とやらになっていました。

 

MRI検査も異常なし、副鼻腔炎からの頭痛かと受診してみたものの、頭痛はよくなりません。

 

何度目かの受診の際、小児科の先生から「おそらく起立性調節障害でしょう」と言われました。聞けば起立性調節障害(OD)とは思春期の子供に多く、リラックスしたり緊張したりする働きを持った自律神経がアンバランスになる病気だそうです。やった!やっと病名がわかった!スッキリした気持ちでした。娘の病気を喜んで、なんてひどい母親だと叱られるでしょうね。病名がわからず、モヤモヤする日々が終わったことがとにかく嬉しかった のです。

 

毎日、昼に起きてきては夕方までゲームをし、夜にはYouTubeを見て笑っている自堕落を絵に描いたような生活を送っている娘を目の前に、これは仮病なのか?と疑い続け、なんだかわからない状況を、毎日学校の先生へ報告する生活に嫌気がさしていた私は、病名がはっきりしたことで

 

「娘は病気なんです!だから学校を休んでいるんです!」

 

胸を張って言い訳することができるようになったのです。大げさではなく、それくらい学校への対応に追い詰められていたのです。

 

 

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