台風で悪化する起立性調節障害が誤解される原因は
昨日、バセドウ病の定期通院で体重増加がやばいことになっていたsabi-seijiです。
台風と梅雨の低気圧ダブルパンチをくらった、起立性調節障害(OD)の娘は、起こしても反応がない状態です。
ODが「怠け」と勘違いされるのはパッと見、無視して寝ているように見えるから
インターネットなどで紹介されている、起立性調節障害の症状といえば
「朝起きられない」
ですね。
起きないっていったって、そのうち目が覚めるんでしょ?
起こし方が優しいんじゃないの?
もっとこう…揺さぶったり怒鳴ったりしたら、さすがに起きるでしょ?
といった印象をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
まあ、確かに2.3日ずっと眠り続けていることはありませんし(それは放って置けないレベル)、おおむねその日中には起きてきます。
ただ、この「起きられない」のレベルやつらさが伝わりにくいことこそ、ODが「怠け」と誤解される大きな原因になっているのでは?と思います。
健康な人は、疲れていてもやることがあった場合、無理にでも起きて学校へ行ったり、仕事へ向かったりしますね。しかし、無理してもできなくなるのがODなのです。
自分では起きることができない場合、親や人に「起こしてね」とお願いすることもあるでしょう。が、ODの人は起こしても反応がなく、眠り続けるのです。ちょっとした意識障害レベルで眠っているのです。
側から見れば、健康体の人が無反応で寝ているだけに見えるので、起こしている側からすると、時間も体力も無駄になり腹が立つのです。
ODの人が起こされている時の感覚
以前、あまりの反応の薄さに
「起こされている時の記憶はあるの?」
と娘に聞いてみました。すると、
驚くべきことにあるらしい!
私はてっきり、大音量で起こしている声は届いていないのだろうと、ガーガーと怒り、あんなことやこんなことまで言いまくっていました。
普通に起こす→(反応なし)→怒りのボルテージが上がる→怒号→(反応なし)→疲れる→虚しくなって放置
ということを毎日繰り返していました。いや、そろそろ気づけよ!というくらい、それはそれはしつこく毎日繰り返しておりました。生来の「粘り強さ」がフルに発揮されたのですね…テヘペロ。
話がそれましたが、起こし始めはさすがに聞こえてはいないそうですが、だんだんと怒号に近づくと、起こされていることを脳は認識しているそうです。
しかし、認識をしているものの「返事をする」や「体を動かす」といったアクションを起こすのは難しいのだそう。本人としては「声を出しているつもり」で「体を動かしているつもり」らしく、起きる努力をしているというのです。
いや…動いては…いないですね。はい。
そうなのです!本人は何らかの反応を一生懸命しようとしているのにもかかわらず、返事もできず、体が動かないため、私にはその努力が伝わっていなかったのです。
で、努力しているのに怒られるのはツラいと。諦めて放置されると、また眠りに落ちてしまうため、できれば諦めず、時間をかけて起こし続けて欲しいと告げられました。
こりゃ、お互いに疲弊しても無理ないです。
こってり誤解してました。スマソ…
まとめ 全国の子供たちは起きようとしている
見た目にはわからなくとも、起立性調節障害を抱える子供たちは、毎朝、動かない体と戦っています。中には、「起立性調節障害という名前は付いていますけど、本当はそんな病気はないんです。」という発達支援センターの先生もいました。
しかし、起き上がれないことは事実ですし、つらいことも事実です。頭痛や腹痛のつらさは、他の人にわかってもらうことはできません。でもやっぱりつらいんです。
そして残念なことに、確実に効く薬もありませんし、症状が続く期間もわかりません。
全国の起きづらいお子さんを抱えるパパさん・ママさん、子供たちは無視してサボっている訳ではないようですよ。
ひょっとしたらあなたのお子さんもODを抱えていて、起きることができない自分を責め、親に迷惑をかけていると元気を失くしているかもしれません。お心当たりのある方は、受診してみてはいかがでしょうか。