つねにふりだし【 起立性調節障害と不登校 】

起立性調節障害から不登校になった娘との日常

不登校の子供と家族への対応【簡単に「大丈夫!」って言わないで】

ワシャ子が不登校まっただ中の時、ある人に言われた一言が今でも頭に残っています。

 

「娘さん不登校なの?最近じゃ不登校は珍しいことじゃないし、学校へ行かない選択もあるよね。近頃はサポート体勢も整っているし、大丈夫だよ。

 

うん…

 

と返事をした私は、次の言葉が見つかりませんでした。

 

心に生まれたモヤモヤを、上手に言葉で伝えることができなかったからです。

 

彼女の言っていることは決して間違ってはいません。

 

どの機関の調査においても、近年の不登校児童生徒は増加傾向にあるし、インターネットを開いても、不登校の子供たちが、いかに増えているかを知ることができます。

 

不登校児童生徒への支援は,「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく,児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて,社会的に自立することを目指す必要があること。参照:文部科学省 不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)

 

 と、教育機関に対して対応の方向性をきちんと通知したことにより、全国的には学校以外での学びの場を利用できる環境が整い始めたと感じることができます。フリースクールやホームエデュケーションといった言葉を聞く機会も増えてきました。

 

しかし、個人的には不登校支援の環境はまだまだ不十分だと感じています。

 

都市部と地方ではかなりの差があり、先生からの登校圧力は、まだまだ感じることがあるからです。

 

田舎の島では環境も整っているとは言い難いし、意識の違いに差があるのが現実なのです。

 

大丈夫

 

ワシャ子がドン底だった頃、この「大丈夫」に随分と苦しめられました。

 

「大丈夫」は不登校の子供を抱える家族にとっては諸刃の剣。それは「うつ」の人が他人に大丈夫と言われる感覚に似ています。

 

「大丈夫ならばとっくに元気になっているから!でも、それができないから困っているのだし、落ち込んでるの!」「突き放された!」と感じ、わかってもらえないというわだかまりが残るだけ…

 

不登校関連の情報をインターネットで検索すると何度も目にしますが、そのたびに「私は、娘は大丈夫じゃない!」と思っていたことが思い出されます。

 

適応指導教室へは片道2時間。フリースクールやホームエデュケーションを考えた時、対応してくれるところを探すものひと苦労な上、経済的負担は個人持ちなのです。しかも本人が必ずしも利用できるとは限らない。

 

「これで大丈夫と言われても…」と落ち込んでしまうだけでした。

 

確かに不登校でも行ける高校はあるし、通信高校という選択もある。でも、その先は?遅れた勉強や体調を取り戻すのは可能ですが、短期間で取り戻せるものではありません。

 

私たちの何を知ってて、笑顔で大丈夫と言うの?

 

という不信感しかありませんでした。

 

その時の私は、相手の好意を、素直に受け取るだけの心の余裕が、なくなってしまていたのです。不登校って、そのくらい不安で衝撃的なできごとだったのです。

 

 

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